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色んな結膜炎に気を付けて!
2023-11-01
こんにちは。
11月になり、段々冬に近づいてきましたね。
空気が乾燥して、ドライアイのような症状が出てきたという方もいるかもしれません。
今回は色んな結膜炎について紹介いたします。
●乾燥性結膜炎●
以前、別のコラムでドライアイについて紹介されておりますが、
そのコラムの紹介通り、ドライアイの別名が「乾燥性結膜炎」になります。
ドライアイも結膜炎の1種なのです。
ドライアイを放置すると実用視力が低下するといわれております。
※実用視力とは、日常生活における平均的な視力のことです。
(例:外出しているときに駅の看板の文字が見えにくい・本など文字を読むと霞んで見えにくいなど)
実用視力が下がる理由は、涙が足りず、目の表面がでこぼこするため光が乱反射して目の中に入ります。
そうすると視界がぼやけることで実用視力が低下してしまうからです。
★治療法
ドライアイの治療法は、点眼薬を中心とした対症療法になります。
ヒアルロン酸の入った点眼薬などを使用します。
★対策
まばたきをしっかりする意識をつける、まばたきの回数を意識して増やす。
スマホやパソコンなど画面をずっと見続けない。
寝る前にホットタオルで目の周りを温める。
コンタクトレンズを控えることができるのであれば控えて眼鏡にする。
●ウイルス性結膜炎●
ウイルス性結膜炎は、ウイルスの感染によって引き起こされる結膜炎です。
ウイルス性結膜炎のウイルスは、アデノウイルス、エンテロウイルス、ヘルペスウイルスなどがあります。
感染力が強いことから「はやり目」とも呼ばれています。
★治療法
ウイルス性急性結膜炎に対しては、今は残念ながら特効薬はありません。
ウイルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分にとって体力を落とさないことが必要です。
また、補助的に他の感染を起こさないために抗生剤の入った点眼薬や、
炎症をおさえるためにステロイド点眼薬などを使用します。
そして予防が大変重要です。ウイルス性のほとんどが接触感染によるものですので、
手で触れたもので感染が広がるので注意しましょう。
★対策
・タオル、洗面用具などは家族のものとは一緒にしない。
・手を水や石鹸でよく洗う。
・休養をとって体力をおとさない。
・コンタクトレンズは1Dayのものを使用する、または治るまで眼鏡に変える。
●細菌性結膜炎●
細菌性結膜炎とは、細菌に感染して引き起こされる病気のことです。
主な症状は、目の充血、かゆみ、涙目、目やにの発生などです。
重症化すると角膜炎や網膜炎などの合併症を引き起こすことがあります。
細菌性結膜炎の原因菌は、主にスタッフィロコッカス菌、ストレプトコッカス菌、
モラクセラ菌、ヘモフィルス菌、クラミジア菌、カンピロバクター菌などが挙げられます。
これらの菌は、空気感染や手指などの接触感染、性交渉による感染、垂直感染などによって、
目の結膜に感染することがあります。
★治療法
細菌性結膜炎の治療場症状の緩和や合併症の予防のために、内服薬の抗生剤や、
抗生剤の入った目薬などの治療が行われることがほとんどです。
細菌性結膜炎は、幼児や小児、高齢者、免疫力の低下した人などに多く発生します。
感染することもありますが、ウイルス性結膜炎と比べると感染力は弱めになります。
★対策
・目に異物が入った場合は、こすらずに洗眼液や清潔な水で洗い流す。
・コンタクトレンズはできるのであれば1Dayタイプに変える、または眼鏡に変える。
・目の疲れをとるために、定期的に目を休める。
●アレルギー性結膜炎●
アレルギー性結膜炎とは、目の表面に花粉やホコリ、猫の毛などのアレルゲン
(アレルギー反応を引き起こす物質)が
付着して、結膜に炎症を起こす病気のことを言います。
アレルギー性結膜炎が悪化し、瞼の裏側に乳頭上のブツブツができることがあります。
その症状がでると巨大乳頭性結膜炎といいます。
乳頭上のブツブツができると、コンタクトレンズがズレる、かすむ、曇るなどの症状が出ます。
病状がひどくなると、ブツブツにより角膜を傷つける場合もあります。
なので、巨大乳頭性結膜炎になってしまった場合は、乳頭がなくなるまで
コンタクトレンズの装用を中止することになります。
★治療法
アレルギー用の点眼薬をつける。
ひどい場合はステロイドと抗生剤の点眼も使う。
★対策法
コンタクトレンズをしばらく控える。
ホコリがアレルギー源なら部屋などを掃除、花粉など原因ならゴーグルや眼鏡をつける。
以上、いろいろな結膜炎についての紹介でした。
今はコンタクトレンズを頻繁に使う方、スマホやパソコンを長時間見る方が特に増えていると思います。
コンタクトレンズを使う前は必ず手を石鹸で洗ってから装着しましょう。
1Dayのコンタクトレンズを洗って長期間使うのは絶対にやめましょう。
家族や友人にウイルス性結膜炎などの感染力のある結膜炎にかかっている者がいれば、
タオルなど同じものを使わないようにしましょう。
そして少しでも目がおかしいと思ったことがあるのであれば、眼科に行って医師に相談してくださいね!