11月14日の World Diabetes Day(世界糖尿病デー)をご存じですか？
World Diabetes Day(世界糖尿病デー)とは世界に拡がる糖尿病の脅威に対応するためにIDF（国際糖尿病連合）とWHO（世界保健機関）が制定し、
国連総会において「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議（UN Resolution 61/225）」が加盟192カ国の全会一致で採択されると同時に、国連により公式に認定されました。
また、前々から言われている糖尿病の名称変更は「糖尿病」から”Diabetes”「ダイアベティス」へと世界共通語のものが候補となっています。

糖尿病と名前は広く知られていますが、どんな病気か理解されていますでしょうか？
インスリンの分泌量の減少や働きが弱まり、血糖値が慢性的に高くなる病気のことです。
血糖値が高い状態が続くと血液中に多量に存在するブドウ糖が血管を傷つけることが分かっています。その結果、目や腎臓、神経などにも
十分な血液が流れにくくなることで糖尿病網膜症、腎不全、末梢神経障害等の合併症により重症化すると失明・手足の壊死による切断や
心筋梗塞や脳梗塞などの病気を引き起こすことがあります。

糖尿病は治療の継続により良好な血糖コントロールができていれば普通の人と変わらない健康な生活を送ることができる病気です。

インスリンの分泌量やはたらきに異常が生じる原因としてもっとも多いのは、高脂肪・高カロリー・食物繊維不足などの食生活や、
運動不足、ストレス、睡眠不足、喫煙習慣などの生活習慣の乱れが挙げられます。
このような生活習慣の乱れによる糖尿病を“2型糖尿病”と呼び、全ての糖尿病患者の9割以上を占めるとされています。
症状としては喉の渇き、尿量の増加、倦怠感、体重減少などが現れるケースもありますが、多くは自覚症状がないとされています。
一方、糖尿病の中には免疫のはたらきの異常により、インスリンを産生する膵臓の細胞が破壊されることで発症するタイプのものもあります。
このようなタイプの糖尿病は“1型糖尿病”と呼ばれ、生活習慣の乱れなどは発症に関与しないものの、明確な発症メカニズムは解明されていません。
症状は2型糖尿病と同じですが、2型は自覚症状が少ないが、1型は急激に症状が現れて重症化すると昏睡状態となります。
1型・2型の他にも、妊娠をきっかけに発症する糖尿病、膵炎・膵がんなど膵臓の病気で発症する糖尿病などもあります。

1型糖尿病や2型糖尿病の一部は遺伝などで完全に防ぐのは難しいですが、2型糖尿病の大部分は生活習慣を見直すことにより発症の確立を下げることが出来ます。
毎年、11月14日World Diabetes Day(世界糖尿病デー)を含む一週間を「全国糖尿病週間」として、全国各地で一般向けの講演会や健康相談、街頭での広報活動などが実施されています。
今年は11日(月)から17日(日)の一週間です。毎年14日の当日は世界各地でブルーライトアップを灯す行事が行われているみたいなので、近隣でライトアップされていないか探してみてください！